温泉文化研究所(HOME) 》 別府温泉組合員専用共同湯(ジモ泉) 》 NO.J8 長命泉 |
注意! | この温泉は通常は入浴できません。 |
別府温泉では毎年4月初旬に温泉祭りという名前のイベントを実施し、その一環で通常は組合員以外は入浴できない「外来不可」の温泉を無料開放してくださっています。利用する方はマナーを守り、このイベントが末永く続くよう地元の方への感謝の気持ちを忘れずにご訪問ください。 |
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長命泉(2) | ![]() |
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長命泉は観海寺温泉で一番目立つ宿泊施設である杉の井ホテルの前を通過し、そのまま直進して堀田温泉方面に向かった先にある組合員専用共同浴場です。杉の井ホテルの上手には海雲寺というお寺がありますが、このお寺の隣にあります。長命泉は温泉祭りで一般開放されるまでは長く難攻不落のジモとして有名でした。過去には裏泉家のイベントで解放されたこともあるようですが、基本的には了承入浴できたという方はほとんど聞いたことがない浴場でした。当研究所も開放前にこの温泉へとたどり着きましたが、当時は見学のみ許可され、入浴はできませんでした。それが数年前に温泉祭りで1日だけ一般開放されると聞いたときには、隔世の感があるなと感慨深く耳に残ったものです。 | ![]() |
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紆余曲折の末にようやく浸かることができた長命泉(最初に開放された年には都合で温泉祭りに参加できませんでした)は実に個性泉であることがわかりました。これは見学のみした時には感じ取ることができないものでした(まあ当然ですが)。湯は軽く硫黄の香りがし、それでいて洗い場の湯に洗われる部分は真っ赤になっていて、鉄分の多さが視覚でも確認できる湯でした。今のところ、2006年の訪問時には無色透明、2007年の訪問時にはより硫黄の香りが強くやや白濁する、どちらかというと”堀田温泉”に近いイメージの湯が注がれていて、わずか一年に一度しか訪問できない身としては、平素はどちらの湯が日常的なのか判断がつきかねる状況です。 湯小屋は湯気抜きがついた非常に美しい形のもので、浴舎が位置する全体的なロケーションからもこの共同湯はすべての浴場の中でも高いランクに属するのではないかと考えます。 |
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以前撮影した住宅地図です。日付は2003年になっていました。この当時は温泉祭りでも開放されていなかった様です。提灯が下がっていたので「開放しているのですか」と問いましたが、「祭りの期間中には下げる決まりになっている」との事でした。この”お騒がせ提灯”は他の組合員専用共同湯でも見られる様です。地図中央の上に切れているのが「海雲寺」の”寺”の文字です。 | |
杉の井ホテルからあがってきたところ。路地の角に立つと左手に海雲寺、奥の中央に小さく見える木の後ろに長命泉の湯小屋が見えます。 | |
真横まできました。左手の金網がかかっているスペースの煙突状の湯気抜きから湯気を吹いており、源直の独自源泉共同湯と思われました。 | |
左:真裏。左右対称の美しい形で左半分が男湯、右が女湯になっています。中はかなり広い開放感のある浴場です。 下:提灯があるのをみて「一縷の望み」を託しましたが、2003年当時はやっぱりだめでした。 |
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2003年当時の看板。この提灯を見たら入浴したくなるのは人情ってものです。 | |
この時は見学だけならということで中を見れました。 | |
あわてて入ったので自分の足が入ってしまいました。浴室に靴下のまま入ったのが見学の証です。 | |
2006年までの訪問の再編集です | |
春爛漫の長命泉。やっと入浴できる日がやってきました。 | 一人でじっくり入るため余裕のスケジュールです。 |
上:ついに入浴5秒前。3〜4年が経過し、洗い場の湯が洗うところが真っ赤に変色し、温泉としての風合いを増していました。 左:入り口を入ってすぐ。見上げると湯気抜きの空間は男女共用になっており、特に出入り口の上は完全に吹き抜け状態でした。 |
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脱衣所。浴室とは一体式で、非常に使いやすく、また、風情もあります。木のすのこが良く水分を吸い、足裏が心地よいです。 | |
浴室側の湯気抜き。天井が高いだけでなく、男女を仕切る壁があまり高くないので、閉塞感が解消されています。 | |
左:源泉口も何も変わっていませんでした。 下:念願かなって入浴の図。 |
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