温泉文化研究所(HOME) 》 別府温泉共同湯 》  NO.65  渋の湯温泉

鉄輪温泉 渋の湯
  鉄輪温泉は浜脇温泉と共に別府八湯と呼ばれる温泉郷の中でも最古の部類に入り、当研究所のコンテンツ「千年温泉」の中でも取り上げています。
  湯の町別府の中でも、最も温泉場としての風情と旅館に逗留する楽しみを味わえる屈指の場所として知られている鉄輪温泉にはメインストリートにも路地裏にも実に様々なタイプの共同湯が点在していて、一定エリアに共同湯が密集しているという点では別府駅周辺に勝るとも劣らないほどの密度を誇っています。
  そうした中、ここ”渋の湯”は別府温泉ファンには長く「市営の無料温泉」として親しまれてきた温泉でした。しかし、平成18年、同じく鉄輪ではつとに有名であった一般外来不可の”元湯温泉”の浴舎老朽化・温泉街全体の再整理などに伴い、ジモ泉元湯が取り壊され、「元湯組合」がそのまま渋の湯の施設を引き継ぐ形で新しい共同湯として再スタートを切りました。
  そのときに元は無料であった入浴料が別府の標準的な値段である100円に改められましたが、これは管理を公的資金で補えなくなったのである程度仕方がないといえます。
  逆に今までと決定的に異なるポイントも生まれました。それは組合の管理に移ってから、源泉に加水するのをやめたことです。これにより、見た目だけでなく、味でも肌触りでも明らかに湯が濃くなった感を受ける共同湯へと生まれ変わり、今まで以上に別府を代表する場所となりました。


  上:全体的に再整備を行っているので、みゆき坂や湯けむり坂の路面やガードレールも統一されたデザインが盛り込まれました。また元湯が取り壊されて道も走りやすくなりました。

  左:組合を象徴する雰囲気。今までと一番変化したポイントの一つでしょう。組合員の名札が下がっています。
  100円にしたのはよいのですが、どうも支払い方法に難があり、ロッカーにうまくお金が入らない場所があります。温泉の宿命ですが、湯気の成分で金属が早くも痛んでいる様に見えました。かといってお賽銭箱方式だと盗難が後を絶たないとも聞きますし、難しい問題です。
  ややアップ。
  ここも訪問10年目にしてやっとまともな画像が撮れました。季節や時間でいつも湯気だらけのタイミングばかりでした、今までは。   気のせいか有料化されてからは利用者も減った気がします。まさか渋の湯で無人の画像や自分の入浴画像が写せるとは思いませんでした。
  湯船の奥の木でできた柵状のものが、加水を控えられる様になった工夫なのだそうです。この中には竹箒の先端部分のような細かな枝状のものが入っていて、その上から湯を垂らして空気になるべくさらす様にして投入する様に変えたそうです。   湯は源泉のまま味わえる様になり、なめてみるとミネラル分を実に豊富に感じるものでした。ただ、地元の方に聞きましたが、なかなか組合管理に移っても維持していくのは大変な旨、伺いました。”ジモ”可されないといいのですが。


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