温泉文化研究所(HOME) 》 別府温泉共同湯 》  NO.14 寿温泉


寿温泉
  寿温泉は楠町の公民館に入っている、地域に根ざした共同湯です。かつて楠町には「楠温泉(廃止)」「柳温泉(寿温泉に統合され廃止)」「寿温泉」と漢字一字の温泉が3つありました。しかしわずかここ10年ほどの間に廃止や統合が進み、この寿温泉1つになってしまいました。経緯としては、まず同一源泉を使用していた「柳温泉」と「寿温泉」の合併案が持ち上がり、寿温泉に統一することとなり、柳温泉は廃止(寿温泉の真ん前のお菓子のやなぎのPが跡地だそうです)、次に2〜3年前に楠温泉が源泉の湯温低下(といっても別府の方が温いと言っても関東人には普通の温泉なのですが)を理由に再掘削を模索、何度かボーリングされた様ですが断念し、廃止されました。今楠銀店街沿いにあった楠一区公民館と温泉は取り壊され、跡地は完全な更地となり、駐車場として利用されることになっています。
  しかし生き残った寿温泉は、別府では指折りのすばらしい共同湯の一つで、当研究所は「独自源泉付きの古い歴史を持つ共同湯」ということで別府温泉を訪問する方には必ず一度訪問することをお勧めしています。寿温泉は駅界隈では「松原温泉」と並んで、”加水の必要のない独自源泉が常時掛け流しの状態”になっている貴重な共同湯です。(別府の源泉利用に関しては松原温泉を参照)。その上、寿温泉は「温泉文化遺産」とも言うべき、貴重な建物で、壁には以下の画像の様な表記があります。窓枠の微妙なアールと木の風合いに昔のハイカラな洋館風の造りが伺えて、ノスタルジーあふれる施設となっています。


寿温泉×
  楠温泉のすぐそばの楠町二区の公民館、寿温泉です。
  こちらもゲキシブ、まるで迷路のアトラクションのような通路の細さ、狭さ、そしてなぜか左右対称ではない造り。
  大正13年!!関東大震災の直後頃、およそ80年の歴史と言うことになるでしょうか。見事な建物のはずです。
  湯船です。脱衣所一体型ですが、脱衣所の前についたてがありました。これは関東あたりでは見ますが、別府では珍しいです。使い勝手で言えば、すのこがぬれなくて良いという面もあります。
  この年季の入った色。ここも、もう一度行っておかなくては。
美しい。すばらしい温泉です。
やや笹濁りでした。
  昔の柳温泉をしのばせるネーミングがありました。どうも地元の方も10年以上経っているのか、どこにあったのかはっきりとした記憶がないようでした。  
  私の雑誌での記憶はこの建物の気がするのですが。


2008年1月再訪しました。
  やっと寿温泉再訪することができました。2007年の年末と2008年の年始と短期間の間に2度もいってしまいました。   改めてこの共同湯は別府でも特別な価値のある場所であることが再確認できました。いつまでもこのままの状態でいて欲しいものです。


 本当に久しぶりです。外観が新しい感じになっていましたので、伺ってみたら、やはり塗り直したという事でした。私の記憶では窓枠のこの色遣い(空色)は柳温泉に似ていると思いました。  前回の訪問も前々回も年末年始でしたが、寿温泉はどうやら1月1日はお休みで、31日や三が日も時間の制限があるようです。別府では年末年始は開放されるところと休むところにおおむね大別されます。
 入り口を開けると番台があり、100円払って靴を脱ぎます。若干廊下然とした場所を歩くとソファーとお地蔵さんがあります。  この辺の扉の造りも大正モダンといった感じで好きな部分です。奥が男湯の扉。ちなみに私は見たことがないのですが、寿温泉は女湯の方が圧倒的に広いのだそうです。別府の実情にあっている気がします。
 浴室の扉を開けて視界に入るこの浴場の造りです。色を塗り直したばかりなのでちょっと新鮮に感じます。  窓枠のアールがとてもいい感じを出しています。空色のペンキともあっています。
 浴室は脱衣所一体式ですが、洗い場との間に低い水よけが付いています。私の記憶では、別府の浴場でこれが付いているのはここだけのはずです。小さな浴場では桶を気兼ねなく使うのに、脱衣所のすのこをぬらさない様にするすばらしい工夫です。他の浴場も取り入れ可能なアイデアだと思います。  入り口のすぐ横にある源泉。独自源泉で、入浴に丁度適した温度で湧いているらしいです。加水の必要がなく、この共同湯の湯船も常に新鮮な源泉が注がれています。(別府は高温の源泉が多く、普通はこれをやってしまうと次の方が水で数十分薄めないと入れなくなってしまいます。なので純粋なあてっぱなしの温泉は貴重なのです)
  運良く貸し切りになり、思う存分撮影会をしました。   ”猫魂”レギュラーページにデビュー。



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