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湯治温泉文化
  温泉による湯治は古くから確立されてきた独特な文化であり、そこには様々な風習が残り、その合理的且つ風雅な趣には感心せざるを得ません。そんな温泉湯治の中でも共同湯同様驚きの安さの宿泊湯治をここではとりあげます。


安楽温泉郷  (鹿児島県)
   
安楽温泉郷は湯治向きの温泉としては当研究所一押しの温泉です。飾らない旅館街、5軒の旅館がそれぞれ入浴料200円といわゆる外湯巡りの楽しみが旅館に入浴することによりできる事、どの旅館に泊まっても考えられないほど宿泊料が安くまた旅館の方が親切でまた来たくなる事、美しい渓流が流れ山も近く自然が濃いのに買い出しなどの点においても市街地が近い事など、湯治において一番重要視される温泉が効くかどうかすなわち泉質の良さを除いても挙げたらきりがないほどの魅力を備えています。

  安楽温泉全景  位置的には最近つとに有名になった妙見温泉のすぐ上流に辺りになります。

みょうばん湯
  個人的には最も好きな一軒。宿泊料は一泊2200円ぽっきり。(これ以外はお金かかりません)湯治湯の激安のバロメーターの一つにテレビとこたつがあります。九州ではたいがい、キッチンは道具のレンタル、ガス、冷蔵庫などすべて無料のところが多いですが、テレビだけは旅館によって全く値段が違います。(こたつは最初にレンタル料金がかかるだけです)一番多いのが一時間100円、やすいところで2時間100円ですが、まれに良心的なところがあり、無料となっています。夜、6時頃から10時頃テレビを見ると、毎日400円、昼間もずっと部屋にいてつけっぱなしと言うことになるともっとかかります。みょうばん湯はテレビもこたつも無料です。

(このデータは2004年3月現在のものです。宿泊の際には必ず旅館に確認しご迷惑がかからないようにしてください)
   お風呂は24時間入れます。これも湯治旅館選びのポイントです。私が経験した中では夜21時で終了という湯治宿もありました。冬は22時から23時ころ実際に寝床に入る直前に暖まれないのは何とも寂しい気持ちになります。その点でも安楽温泉の旅館はどこを選んでも大丈夫です。

   これは露天です。何とも美しい色の湯です。炭酸土類泉と記憶しています。
   内湯です。常に湯が注がれ、あふれています。この後貸し切りとなり、しばし独り占めしました。夜更けに独り占めすると笑いがこみ上げてきます。東京での暮らしや仕事がなんなのかと急に哲学者になったりもします。

境田温泉
  境田温泉は別名「ラムネ湯」とも呼ばれ、特に薬効が高いと言うことで高い人気を誇っています。私も5回以上予約の電話を入れ、やっと今回宿泊の運びとなりました。宿泊はこたつのレンタル料も含めて3000円でした。境田温泉最大の特徴は部屋に個別にキッチンがあることです。共同キッチンが多い中で珍しいと思いました。
  湯は安楽としては例外的にあまり濁りがなく、透明に近い湯です。湯船は温度を変えて数種類あり、このほかに砂寝湯、石寝湯、水フロ、蒸し湯がありますが、中でも一番有名なのは地下の打瀬です。打瀬にはこぢんまりした浴場もついており、右の画像と同じくらい魅力があります。


本家しお湯
  宿泊は一名の場合、やや割高になり2500〜2700円くらいだったと記憶しています。テレビは1時間100円。こたつキッチンは無料です。キッチンには冷蔵庫が3台もあり、食材の買いだめができます。
  露天です。本家塩湯はお風呂が充実しており、この内湯と露天のほかにも寝湯、蒸し湯、打たせなどがありましたが、この露天が一番気持ちよかったです。
  内湯です。露天も含めてここもフロは24Hです。


鶴乃湯
  鶴の湯は安楽においてただ一軒だけ通りの渓流側にあり、窓から川のせせらぎを間近に見、そして露天や打瀬などからも川のせせらぎを近くに聴くことが出きます。宿泊は大人一人2800円でした。東京から直行したため遅くにつきましたが、とてもよくしていただき、今度はゆっくり泊まりたいと思いました。



湯川内温泉   (鹿児島県)     
    湯川内温泉は山中の一軒宿の温泉です。出水市の市街地からほぼ街頭がない看板も心許ないくねくね道を上ってやっとつきます。はじめての宿泊の日には日が暮れてからの到着はさけた方がいいかもしれません。夜にはこの周囲には人工的な明かりは何もありません。
     しかしそれほどの山中であるにもかかわらず、日帰り入浴の方は引きを切らず、終了時刻となる22時までじっくりとつかっていきます。湯川内温泉は全国的にも珍しい泉源の上に直接湯船をしつらえた温泉で一つは砂地、一つは岩が多い砂地と大小2つの足下自噴温泉を敷地内に所有しています。その湯は硫黄というかゆで卵というか独特の硫化水素臭がぷんぷんする湯でややぬるめの37度です。冬場などは最初入ったときはこれではぬるくて出られないと感じるときもあるかもしれませんが、そこは料理の湯煎と同じ、じっくりと1〜2時間からだが湯と同じ温度になるまでおしゃべりや瞑想、体操をしながら浸かります。すると2月であっても体は服を着終わったあと、ほかほかしそれがしばらく続き体を保温するという意味では超一流の実力の温泉です。加えて湯船の深さと湯量の豊富さを実感すると本当に貴重な温泉に浸かっていると実感することでしょう。

かじか荘
  これは2つの大浴場のうちの大の浴槽で、底が河床のような砂地になっています。よく池などの、底の砂がはじけている様子がはっきりと見える名水の里の映像で見られるようなこんこんと地中から沸く地球の処女水の姿を、ここでは温泉としてみることができます。この画像を見るだけでまた行きたくなります。旅館の話ではすべての湯を抜く大掃除に置いて再び湯を貯めようとするとこの巨大な湯船がわずか30分で満たされると言います。この状態でも湯は絶えず木枠の外に溢れさらさらと清流のような音が絶えません。  かじか荘は一泊2500円。みょうばん湯と同様、こたつとテレビのお金がかからず安い上、湯の質がすばらしいので、私は鹿児島旅行の時にはよく利用しました。もちろん24時間湯に入れます。(深夜に真っ暗な浴室の明かりを自分で点灯し、たった一人で全く物音がしない温泉に浸かっているとトリップできます)浴槽は深く、底に立つと大人の胸くらいあり、皆周囲の木枠に座ったり、更に木の台座を利用して半身浴したりします。
2004年2月現在のデータです。
宿泊の際は直接お問い合わせください


白木川内温泉   (鹿児島県)
      白木川内温泉は湯川内温泉のすぐそばにあり、同じく安価な湯治宿です。この2軒はとてもよく似ており、温泉も泉質も似ていて、なにより湯船も全国的に珍しい泉源の上に直接あつらえたものでこれも共通点となっています。やや白木川内温泉の方が湯温が高いのが一番の違いでしょうか。

山荘
  入浴料は150円です。こちらは日帰りで訪ねました。湯船は自然の岩盤の上に屋根をつけただけのもので、この岩からこんこんと湯がわき出ています。湯船は2カ所にあり、ぬる湯とあつ湯になっています。(2004年3月現在)   不思議なのはカップです。通常飲泉に使うと思うのですが、ここは湯口が湯船の中。まさかすくって飲めというわけではないでしょうし、どうするのでしょうか。



小屋原温泉   (島根県)
    小屋原温泉は島根県の三瓶山周辺の山中にぽつんと存在する一軒宿の温泉です。島根県にはすばらしい温泉が多いですが、ここ小屋原とすぐそばの千原温泉、温泉津温泉の3つを当研究所では島根を代表する湯治温泉と考えたいと思います。

小屋原温泉  熊谷旅館
  すみません。こちらは、日帰りで行きましたので、宿泊のデータはありません。




  山中にひっそりと佇む小屋原温泉です。ここに至るまでの道もマップにははっきりと書いてなく、細い上くねくね、分岐などもあり、ナビでしっかりと設定してから訪問することをお勧めします。
美しく均整のとれた看板です。
なかなかこの様に形の良い看板もありません。
  小屋原温泉には大浴場が存在せず、大人2人程度でいっぱいの極上の共同湯のような浴室を家族湯として使用します。浴室は全部で4つあり、この左の画像のように扉が並びます。
  私は一番奥の湯船と言うことになりました。幸い待ち時間はありませんでした。(従って制限時間もありませんでした。次にお待ちの方がいらっしゃると時間を制限されるのかもしれません。)   静かに静かに湯が注ぎ、オーバーフローしていました。ややぬるめの炭酸泉です。ささにごりで、なめるとかなり甘い味がし、またしたにはっきりと炭酸を感じる良質の炭酸泉です。(なかなか炭酸泉といっても舌にはっきりとサイダーのように感じるものは少ないのです)
  湯口です。蛇口で自分の好きな湯量を決められるのも良いですが、やはり、掛け流しというとこのような形がうれしいです。
  大きな窓があり、展望は利きませんが、室内は明るく湯のきれいさを楽しむことができます。
  浴室から脱衣所です。正に共同湯のような趣です。
  三番目の浴室です。あまりの心地よさにかなり長湯したなと思いましたが、案の定他の浴室すべて使用が終わっていました。もちろん見学しないはずもありません。
  この浴室は析出物がすごくものすごい色彩を放っていました。
  2番目の湯船です。最初から選ぶことができたらここを選んでいたと思います。木の肌触りも良いですが、このこぢんまりとした浴槽、たまりません。今度は「2番でお願いします。」と通ぶって指定することにします。
  一番の浴室です。ここは浴槽の底にご注目ください。ものすごい千枚田です。ここには当たりたくないと思いました。私、足裏健康グッズ系は苦手なのです。足の置き場がなく落ち着かなさそうな気がしました。



夏油温泉
   夏油(げとう)温泉は東北を代表する湯治場の一つです。しかし湯治場として湯が非常に効能高く優れている、料金が手頃で過ごしやすいなどの湯治場としての実力の他にも、観光や保養として温泉に浸かるにもここは大変優れた湯船を持っています。それは川沿いに並ぶ混浴露天風呂の数々です。もちろん内湯もありますし、湯船のバラエティは、川沿い以外の露天もありますが、やはり渓流に沿って並ぶ、露天をはしごするのが楽しいです。混浴なので、カップルで家族連れでグループでみんなで一緒にわいわい入るという楽しみ方ができ、景色も湯も最高というのが夏油なのです。


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