温泉文化研究所(HOME) 》  山口県県別リスト

山口県 温泉文化レポート 
  憧れてやまなかった山口県の長門湯本温泉に入りました。山口県には有名な観光名所があり、旅時代には何度も来たことのある場所ばかりなのですが、今まで旅優先で温泉は循環や、あるいは温泉かどうかさえも判別が難しいしろものにしかはいってきませんでした。今回、雑誌や他の方のレポートなどで何度も何度も目にしては一度は行ってみたいと思っていた「長門湯本温泉」「俵山温泉」の共同湯を訪問することができました。山口県はこの他にもまだ知られざる温泉(共同湯や自家泉)があるかもしれません。もう少し研究したいと思います。


   ※山口県に置ける当研究所の調査は全く未熟の域を出て居らず、今回が2度目の訪問です。この温泉をご覧になり、共感なされた方は同種の温泉の情報提供をお願いします。


長門湯本温泉 
  長門湯本温泉は山口県の中央上部、有名な地名であげれば萩のそばにあります。ここの共同湯「恩湯」(おんとう と読みます)はつとに有名で川沿いの浴舎の外観は温泉ファンならばメディアなどを通して一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。古式ゆかしい屋根の形や個性的なネオンが輝く温泉名の看板など明るい時間帯でも暗くても魅力的な場所です。   長門湯本温泉は基本的に中央に美しい渓流を挟み、その両岸に温泉街を形成しています。丁度中央付近に共同湯「恩湯」と昔の洗濯場跡、少し離れて河原の足湯が有り、川風に吹かれての遊歩道の散策もとても楽しく、また心洗われるすがすがしい物です。このロケーションにあの素晴らしい湯が注がれる共同湯がわずか140円で入れるとは二度三度と足を運びたくなる場所です。
  下:恩湯全景です。この左横の小道を上がると100メートルで第二の共同湯「礼湯」(れいとう と読みます)に至ります。小道の更にその左は恩湯のPです。基本的に入浴者用となっていますが、まあ、ここまできて恩湯にはいらない方はいないと思いますので、ここに車を置いて問題ないでしょう。ただし、国道からここまで入る道は意外に細く、特に橋周辺がきついです。大型車の方はご注意を。   共同湯の手前の河原へのスロープが遊歩道入り口。降りてすぐの所は画像だと露天風呂に見えますが、洗濯湯跡です。しかし、この洗濯湯絶対浸かりたくなります。あれは湯船です当研究所的には(笑)。

  話が前後しますが、長門湯本温泉の所在地は萩市の隣の長門市内です。国道316号を南下すると5〜6qで着きます。
   洗濯湯です。無料の露天に入りなれてる人ならば脱衣所がない、衆人監視が辛いなどは全く意に介しませんので、説明がなければこの次の瞬間には入浴していそうです。
   河原の足湯です。これは優れた物だと感じました。前の渓流も泳げそうなくらいきれいな水ですし、きっと春や秋などは涼しい川風を受け、ここで和むと楽しいことでしょう。
左・足湯から共同湯方向。


下・共同湯から足湯方向。





長門湯本温泉  恩湯
  長門湯本温泉の代名詞とも言える共同湯。これほどの共同湯に山口県内においてわずか140円で入れるので周辺住民の方は幸せというほかありません。


 6時から23時。
 140円。
 番台式。
  中にはいると券売機があり、券を買って渡します。左が男湯です。
    湯船の画像は半分しか写っていませんが、湯船は左右に同じ大きさのものが並び、意外に深いものです。その二つの湯船にそれぞれ湯量の違う湯口が壁の真ん中に据えられていて、湯は出っぱなしです。湯は卵臭爆発のもので、成分表にはアルカリ単純泉となっていましたが、単純硫黄泉と言っても良いくらいのものだと感じました。自己源泉で39度・PH9.6となっていました。湯温は表示より暖かく感じましたのでもしかしたら加温しているのかもしれませんがわかりません。 美しい湯です。

奴留湯共同湯
を思い起こします。


2007年3月再訪しました。
  別府の温泉祭りに向かう前夜通りすがりに訪問してみました。   前回は朝の訪問だったので、夜景も見てみたいという気持ちもありました。
  すると、混み合うので有名な恩湯ですが、なんと1分かそこらでしたが、完全無人に!   特にそういうことは意識しなかったので、うれしい誤算でした。
  この温泉は基本ややぬるめの丁度良い適温の湯が惜しげもなく投入され、常にオーバーフローしています。   この日はもう別府が目の前(と勝手に思いこもうとしていただけですが)なので2〜3時間根が生えたように湯船にいました。




長門湯本温泉   礼湯
  こちら礼湯はより公衆浴場色が強くなっていますが、まあ、シャワー・カランが三基しかなく、また湯船もこぢんまりしたものなので、共同浴場として扱っても良いでしょう。
  むしろこぎれいな清潔感のある使い勝手の良い浴場として恩湯と使い分けができるのでとても良いと思います。


 9時から21時。
 140円。
 番台式。
  正にふさわしいネーミングです。
お正月に行きました。

  浴槽には“チャポチャポ”といった感じで湯が注がれ気持ちよくオーバーフローしています。泉質は恩湯と全く同じ表示になっていましたが、こちらは少し消毒薬を入れているような感じがしました。飲泉もしないよう書いてありますし、少しだけにおう気もしますが、湯口で口に含みよ〜く味わってわかる程度で浴室や浴槽ではわからないレベルです。ここのシャワーは使い勝手がよく感動しました。それは家庭用では珍しくないのですが、シャワーヘッドにスイッチがついており、水流のオンオフが手元でできるのです。140円の浴場でこの装備はすごいです。湯船も工夫がありました。一番深いところは中腰ではいるほど深いのですが、左右の段差は高さが変えてあり、壁側は腰掛けて膝を曲げて丁度よく肩まではいる深さ、洗い場側は半身浴に丁度よく、同じようにいすに座るように腰掛けて、おなかから胸くらいまでです。体に負担をかけず、丁度良い楽な姿勢が自然にとれるのですごいと思いました。   長門湯本温泉においては恩湯・礼湯両方とも入るべきです。(お隣の俵山一軒分の料金でこちらはおつりが来ます)
   むふふ。ゆったり、たっぷりといやされました。温度は恩湯と同じく源泉39度ですが、こちらははっきりと加温しているそうです。入浴中に温度計で測定に来て「今はぬるいか?丁度良いか?」と尋ねられ、「丁度良い」と答えました。





俵山温泉 
  俵山温泉は長門湯本温泉から更に南下したところにあります。距離的には5qほどです。俵山温泉の温泉街には長門湯本と同じく2軒の共同湯がありますが、こちら俵山は古式ゆかしい昔ながらの湯治温泉の面影を残し、多くの旅館が内湯(旅館専用の浴室)を持ちません。宿泊者(湯治の方々)はみな、一日に何度も浴衣や楽な格好でめいめいに宿をでて、共同湯に向かい日に三度四度と入浴し、また宿に戻っていくという光景が見られます。昔はどこの温泉でも宿に内湯はなく、温泉街の共同湯は宿泊客のための役割も大きかったそうです。   そうした俵山温泉ですが、現在はやや嗜好が変わってきた宿泊客に合わせる形で、新しく「白猿の湯」700円という日帰り湯がオープンしていました(平成16年12月現在)。そして、どうやら2軒の共同湯の内「川の湯」は縮小の方向にあるようです。現在川の湯は営業時間が16時から22時までとなっており、当研究所はロストしてしまいました。
  Pは温泉街を一番奥に進んだところにあり、道案内を見て来るより、マップを見て裏からアプローチした方がいいです。(温泉街の道の細さは下を見て感じてください)トイレ24H。大型車P可。
   温泉街の一角。この先の角を左に曲がると町の湯があります。
新しくできた飲泉場。
   新しくできたペット湯。

   あまりの高額に利用者の方を心配してしまいました。
新しくできた足湯。
白猿の湯。
7〜21時。
700円となっていました。
言うまでもなく未湯。
「町の湯」の中の飲泉場。
湯船とは別源泉で、卵臭たっぷり。
  お世話になった富士屋さん。俵山でも数少ない、内湯を持つ旅館。湯船は足下自噴泉で独自源泉の極上湯船です。

  残念ながら外来
  入浴不可。
  宿泊者のみ。



  ただ、宿泊料はものすごく良心的で一泊2食付きで、税など込み込みで6650円。この風情で、足下自噴の独自源泉(共同湯とは別)に入れ、2食付き。泊まるしかありません。



俵山温泉    町の湯
  俵山温泉の町の湯です。アルカリ性単純泉でもここまでツルヌルする湯は久しぶりに出会いました。全身にローションのような湯がまとわりつき、昔理科の実験で扱った「水酸化ナトリウム」などアルカリ性の劇薬みたいなぬるぬる感です。シャンプーを使った後などは落ちたのか落ちてないのかよくわからないほどです。
 
 6時から22時半。
 340円。
 番台式。
夜、つきました。
20時半頃でした。
この時、よく川の湯の営業時間を見ておけば・・・。
手前にあった町の湯に入り、明日朝、川の湯にと考えました。
  ところが、翌朝川の湯に行けば、わずか、一週間ほど前から営業時間が16時からに変わっていました。
   加えて、とにかく俵山は人が多く、また、本気の湯治の方が多いので、画像はきちんととれませんでした。
   湯船は2段になっており、掛け流し量はすごいですが、奥側の上段湯船は常にフレッシュな湯ですが、オーバーフローを受け止める下段の湯は半循環のようでした。でも、マイナスな印象は受けません。


俵山温泉    川の湯 
  そして川の湯です。前日の夜入っておけば、朝は町の湯に入れたのに。

 16時から22時。
 340円。
 番台式。
   横からです。この少し奧にPがあり、ここまで徒歩3〜4分です。


番外

  めちゃめちゃお世話になった旅館です。一泊2食6650円(税込み)。旅館自体に戦前から伝わる自家源泉の足下自噴泉の浴室を持つ湯治旅館です。ここはとにかくお勧めです。自家泉のようなジモのような浴室に入れるだけでも得した気分になれます。


俵山温泉  富士屋旅館
    いかがですか。湯中の奧の底、黄土色の岩の左横から短い塩ビ管が出ているのが見えるでしょうか。そこから湯が垂直に吹き出ています。もともと洗い場の三つの四角い石の内一番手前の石の所の下に岩の割れ目があり、そこから極適温の湯が出ていたのをそのまま囲い、混浴の自家泉として何十年も浸かっていたそうです。今は多少洗い場も底上げをし、源泉に蓋をしたそうです。
   38.5度・PH9.7・単純放射能線とありました。
   そして、お客さんには他の旅館同様、「町の湯」「川の湯」に行って頂いていたそうです。やがて時代に合わせる形で湯船を男女別にし、湯を1メートルだけ引き湯して湯船の中央から出るようにして現在に至るそうです。湯は入浴してみると明らかに共同湯とは違うのが実感できます。共同湯は濃いシャンプーの落ちが悪いような多少のぬるつき感もあるツルスベですが、富士屋さんは多少きしきし感もある本当の意味でのつるつる泉です。
*   *   * *   *   *
   浴舎です。別府にありがちなジモのにおいがします。扉は一つですが、混浴ではありません。    浴槽は半地下の状態で源泉も川床に近いのでしょう。窓からは渓流をながめながらとはいきません。
入り口です。
正しくジモの風情。
   味のある木造の建物。部屋はほとんどが川に面していて、窓外には目の前に美しい渓流と沢の音、その先には俵山温泉街と画像右奧に見えている山(丘)が見晴らせます。
    小さな湯船はこのオーバーフローが写るのが良いですね。湯が溢れている瞬間の画像って本当に好きです。湯の贅沢な感じを表すのにこれ以上のものってない気がします。    むふふのふ。 
全景です。
西日本にお住まいの方、ここをベースに長門湯本、俵山、萩、秋芳洞とまわると極上湯とグルメと最高の観光スポット、充実した一泊2日の旅となること請け合いです。


温文研ホームへ
inserted by FC2 system